Contents
皆さんはどこまでやってますか?
スピニングに比べて比較的手を付けてる人が多いベイトリールのメンテナンス。
皆さんはどの辺りまで自分でやってます? スプールのベアリング?ハンドルノブ?
せっかくなんで今回は順を追って、作業内容全部見せちゃいます♡
カパッとサイドカバーを外して
まずハンドルを外してサイドカバーを開けます。ここまでは比較的やった事ある人多いかも。
取り付けられているパーツを順々に外していきます。分解だけなら特別コツもないので、思い切って全部外しちゃって大丈夫。
クラッチやレベルワインダー。その他もろもろのパーツも全部、まとめてBOREDのSoak Cleanerに浸け置き。
フレームは磨いちゃいましょう。カルカッタ系は尚更
ボディからパーツを全て取り外したら、古いグリスと釣りの汚れが溜まったフレームを磨きましょう。
カルカッタ系は特に磨くとピカピカに!そのまま飾っておきたくなる程美しいです(笑)
作業的には「出来ることを全てやる」の信念で取り組んでいるので、パーツのクリーニングもその一環です。
Soak Cleanerで脱脂したパーツはフレームを磨いている間に出して乾かしておくと、時間を無駄にせずスムーズに作業出来ますよ♪
ベアリングは1つずつチェック。致命的なら即交換
小さなボールで構成されてるベアリング。些細な汚れやダメージで機能しなくなってしまいます。
軽いルアーを扱ったり、特別こだわりが無ければ基本は市販のベアリングで十分。正直セラミックや何たらベアリングは男心をくすぐる麻薬でしかないです(笑)
今回ベアリングにはGOLYATを使用。カルカッタの様なリールには極端にサラサラしたオイルよりもしっかりと、ある程度粘度があるグリスを用いると気持ちよく仕上がります。
Soak Cleanerは脱脂用。泥やホコリの汚れは手作業で
Soak Cleanerに浸けると油分が取り除かれて汚れが見えやすくなります。
細かな部分はきちんと綿棒などでお手入れ。
些細な事ですが、作業には一切手を抜いてしまったらアウト。「面倒なら最初からやらなければいい!」と断言出来ます(^_^;)
信頼して預けて頂いたお客様にもそうですが、最終的に満足出来なくてやり直すのは自分ですから。それなら最初から全力で作業しましょう。シンプルで最善の選択だと思います。
「作業のコツは?」と聞かれたら完全にココですね。いかに丁寧に完璧な状態で作業できるか。間違いないです。
さて!パーツの乾燥が済んだら組み上げてみましょう
わかりやすく、分解したのとは逆の順番でパーツを組み付けていきます。
まずレベルワインダーの部分から。
ここにはベアリングが一つ、カラーとクロスギアが干渉する部分にはLIGHT DUTYを。注油は組み上げてからではなく、必ず途中で。
サイドのEリングとワッシャーの部分にも注油を忘れずに!
ちょっと癖があるかな?クラッチの部分
レベルワインダーを組み付けたら次はクラッチの機構。
まずクラッチレバーを装着し、白いナイロン樹脂のクラッチカムを組み付けます。
ここで一つ、フレームやその他パーツが干渉する部分。クラッチカムの内側などにLDGを塗ります。
摩擦によるパーツの劣化はもちろんですが、クラッチを切った時に感じる違和感や、クラッチが固くなってしまう症状の原因がここにあるからです。
クラッチカムの取り付けはちょっと癖があって、しっかりと噛み合ってる事を確認しつつ外れないように指で抑えながら取り付けます。
この時ベアリングの入れ忘れと、使用するネジを間違えないように!
あと少し!気を抜かず最後まで丁寧に
ここまできたら後はメインギア軸を取り付けて、ドラグワッシャーやギアを順番通りに組んでいくだけ。
最後に一番重要と言っても過言ではないメインギアのグリス。今回は10をチョイスさせて頂きました。
ここでキモなのがこのBORED製オイル&グリス。粘度は違えど使用した全てが同じ原料で出来ています。そうする事でリール内で混ざり合い、乳化や酸化などの化学反応を防ぐ事が出来るのです。
なので出来る限りBOREDを使用するなら、他社のオイルやグリスと一緒に使用するのは避けた方がいいかも。
それこそ他社の場合同じメーカー内の商品であっても、原料次第では混ざってしまうと使い物にならなくなる可能性もありますからね。要注意です!
最後はハンドルノブ!リールによって様々
忘れちゃいけないのがこのハンドルノブ。リールによってはベアリングではなく、ナイロンのカラーが入っている場合もあります。
このリールはベアリングですが、取り外すネジが逆ネジ。反時計回りで締まるタイプですね。
両方取り外して脱脂。ベアリングには先程よりも強いオイル、247を使用します。
ここが一番汚れやゴミが入りやすいベアリングなので、オイルも強め。場合によってはグリスでもいいぐらいです。
ドラグを締めて、違和感や回転に難が無いかを確認したら完成!
しっかりと作業出来ていればこの段階でまず異常がある事はないでしょう。
途中でも申し上げましたが、一番重要なのは「出来ることを全てやる」。
細かな事を挙げるなら工具一つとっても扱いやすく、ネジやボディにダメージを与えない物を選ぶのも大切なポイント。
いかに妥協せず、丁寧に、些細な違和感も放置しない。
以上が10minutesでベイトリールのオーバーホールをご依頼頂いた際の作業内容です。
リールによってオイルやグリスの使い分けはありますが、「分解・洗浄・組み上げ」の作業は一貫して同じ内容です。
もしご自宅でやる際は必ず部屋を掃除してキレイな状態で。ペットの毛やホコリが入ると意味が無いですからね。
宅配での作業も承っております。こちらのページから通販感覚でご依頼頂ければと思います。
もちろん店頭でご相談頂いてから預けてもらっても問題御座いません。
どうぞ宜しくお願いいたします。